「は? 重要な話があるからって呼び出したかと思えば何よ。そんなこと聞いてどうするんの?それよりあんたは明日のこと考えなさい!古泉君は信用してるけど、問題はあんた自身なんだからね!?」

「……だから聞きに来たんだって? 」

「ふん……………あるわよ。あくまで宇宙空間での戦艦同士の戦いが主だから、滅多なことじゃそんな場面に遭遇することなんてないけど。」

「宇宙戦でも地上戦でも命のやり取りであることは同じよ。ボタン一つ、引き金一つで簡単に命を奪う。そんな世界よ、世の中って。……ほんと、つまんないわ。くだらない。」

「…人を殺人鬼のような目で見ないでくれる? 馬鹿キョン。死にたくないから、撃つの。当然でしょう?迷ってたら、そこで終わりだもの。我がSOS団も立ち上がったばっかりで、やらなきゃならないことはいっぱいあるのに、死んでなんかいられないわ!」

「だから、あたしはまた同じ状況になっても迷わないって決めたの。 ……あんたも、ちゃんとしなさいよ。 いつまでも、迷ってなんかいられないんだからね。」

「まぁ、あんたの場合、そんな状況下に放り出されるなんてまだまだ先だと思うけど。」




「ふえっ、わ、わたし、ですか?」

「わたしは…その、…ありません。」

「みなさん、無理はしなくていい、そんなことしなくていいと言ってくださるんですけど…でも。」

「それじゃ駄目なんだって、思うんです。思うだけで、あの、実際には何もできてないんですけど。」

「わたし、ほんと駄目ですよね。でも、だから、せめて今自分にできることをやろうって、思って、補給艦勤務を志願したんです。やっぱり、まだまだなんですけど…。」

「……そうですか? えへへ、キョンくんにそう言ってもらえると嬉しいです。」

「大丈夫。そのときが来たら、きっと。だから、キョンくんはキョンくんの気持ちのまま動いてみて。」

「ふふふ。それは、禁則事項です。」




「わたしの仕事は情報統括。ある一定の条件の下、あらゆる事象のデータを改ざんすることも可能。“対象者”への銃弾軌道の改変や“対象者”の行動制限の書き換えも可能。その都度生じる情報修正も役割のひとつ。」

「………厳密に言うならば、わたし自身の経験は未だ無い。ただ、生命活動を停止させるに至る状況を作り出したことがあるか否か、ということがあなたの質問の本質だと推測する。
その場合の回答は、是。」

「あなたの考えは正しい。」

「そう。古泉一樹が現在の我々の中で、機会・実地ともに最も多い。」

「……………それはあなたが決めるべき。」

「持つか持たざるか。 …決めるのは、あなた。」

>>NEXT